あらすじ
亡き恋人・真中善大との旅行の約束をしていたプラハを訪れた大学生・鳴瀬結途。
天文時計オルロイの鐘が鳴る中で意識を失い、目を覚ますとそこは歯車仕掛けの異世界の国「オルロヴィア」だった。
目覚めたとき真っ先に目に入ったのは、死んだ恋人と同じ顔、同じ声を持ちながら、自分のことを欠片も知らない青年科学者・真中善大。
「僕は真中善大。科学者で、発明家。それから、君の作者だ」
「君は機械人形だから、決まったことを決まり通りに受け答えして、決まり通り動かないといけない」
そう言い放つ彼は、結途の知る善大とはまるで別人で――だけど、気質はよく似ている。彼は昔の善大がそのまま大人になったような性格をしていた。
世界の仕組み、機械人形の身体、並行世界の可能性。違うと頭では理解していても、結途は善大の面影を彼に見る。
真中は結途に惹かれていく。
けれど、ぐちゃぐちゃに糸が絡んで雁字搦めの結途の心は解けない。
同じ顔、同じ声、同じ名前ならば、それは同じ人間だと言えるのか。その人をその人たらしめるものは何なのか。人を愛するということは、その人の何を愛しているのか。機械人形となった結途の心は、どこにあるのか。
喪失の先で、結途はその答えを探していく。
✦Special Thanks
イラスト:ほしの様
🌟最新スター特典『記憶の欠片』:⛭3後、善大と結途の甘々BL。
※本作は恋人との死別や、喪失を抱えながら生きる人を描いた話です。故人を悼む描写や、具体的な描写はございませんが死の場面が含まれますためご留意ください。
※間違えて過激表現ありにチェック入れてしまっていました…。チェックが外せないため「あり」になっていますが、本文中に過激描写はございません。追々スター特典に追加するかもしれません。
【キャラクター紹介】
✦鳴瀬結途(主人公/受け)
大学生。両親に甘やかされ放題で育った小生意気なお坊ちゃま。科学オタク。猫っぽい吊り目、黒髪、ツンとした美人。我儘放題で善大を振り回しつつ、振り回されている。
✦真中善大(異世界/攻め)
結途の亡き恋人のそっくりさん。名前、外見、声、生年月日など全て現代の善大と同じ。最近はもっぱら自立型機械人形の研究・開発に没頭している。科学オタク。幼い頃の現代善大がそのまま大人になったような性格で、他者の感情理解に乏しく、正直で失礼な変わり者。