あらすじ
舞台は2050年、幕張。
世界は、人間の3色覚を捨て、地球上で唯一「16色覚」と「偏光」を認識できるシャコの目を脳に直結する『シャコ眼AIインプラント』に支配されていた。
施術費6,000万円。富裕層が世界の裏データ(嘘による血流変化、不可視の暗号レーザー)を肉眼でハックし、圧倒的な富を貪るためのチートツール。
かつて、その完璧な言葉を思いつきながらも、数万円の商標登録費用をケチってすべてを失った男「KAWATA」は、幕張の闇路地にいた。
手にあるのは、ジャンクパーツと自作のバグだらけなコードで組み上げた、総額23万円の「密造シャコ眼」。
脳を守るセーフティがない。ゆえに、世界は脳を焼き切る極彩色の地獄。
だが——フィルターがないからこそ、富裕層にすら見えない「生の暗号データ」が俺には見える。
これは、情報格差のどん底に落ちた男が、命を削るバグだらけの眼で世界の支配者たちに仕掛ける、圧倒的な逆襲の記録。