あらすじ
かつて世界には、五つの異常な都市が存在していた。
前進しかできないレタス・シティ。 後退しかできないキャベツ・シティ。 停止しかできないトマト・シティ。 横移動しかできないキュウリ・シティ。 そして、飛翔と現実逃避に全てを賭けたナス・シティ。
それらの都市が辿ったのは「過去の失敗から学んだはずの、致命的な勘違い」の連鎖だった。
そして最後に残ったのは、“何もしない”ことを究極の安全策としたニンジン・シティ。
これは、滅亡と再定義を繰り返した世界を、ただ一人観測し続けた老人の記録である。