あらすじ
世界がダンジョン化するその日、人類が地獄を見る中で――俺と幼馴染だけは、三週間前から準備を終えていた。誰も価値を知らない魔石を、独占して。
御影錬は、物心ついた頃から覚えていた。前世、異世界で最強の剣士「剣帝」の神剣を打った“大錬金術師”だった記憶を。
魔素ゼロの退屈な現代。空に走り始めた一筋の亀裂に、俺だけが気づく。――あと三週間で、世界はダンジョン化する。
だが体は脆く、一人では戦えない。心当たりはある。幼馴染の黒瀬迅こそ、前世で俺が剣を捧げた剣帝の生まれ変わり。
「作り手」と「使い手」、前世最強の相棒がもう一度。世界が地獄に変わる、その日のために。
---
本作は、以前に連載していた拙作『世界がダンジョン化したので、元【剣帝】の俺だけは「待ってました」と準備万端です』を、主人公を変更してリメイクした作品です。
前作では「剣帝」を主人公に据えていましたが、本作では視点を移し、その幼馴染であり“最強の剣を打った男”――元・大錬金術師「御影錬」の物語として描き直します。剣を“振るう側”ではなく、武器を“作る側”。同じ「世界がダンジョン化した日」も、彼の目を通すと、まったく違った景色に映るはずです。
リメイクにあたって、いくつかお伝えしたいことがあります。
◆ 前作で描けなかった“その先”まで書きます
前作では最後まで辿り着けなかった物語の続き――独占から成り上がり、組織を築き、やがて世界の真相へ。今度こそ、結末まで書き進めていきます。
◆ 登場人物の背景は、できるだけそのままに
前作を応援してくださった方に違和感がないよう、キャラクターたちの人柄や関係はなるべく変えずに残しています。ただし主人公の交代に伴い、一部の登場人物には設定の調整を加えています。
◆ 仲間が、少しだけ増えます
物語の広がりに合わせて、前作にはいなかった新しい登場人物も、少しずつ加わっていきます。
前作を読んでくださった方には“あの物語のもう一つの視点”として、初めての方には新作として。どちらの読者にも、新鮮に楽しんでいただける内容を目指しています。
二度目の“その日”を、御影錬と黒瀬迅とともに駆け抜けていただけたら幸いです。