あらすじ
王宮式典局が『婚約破棄発生時対応要領』を整備して二年。舞踏会での断罪劇は激減した――のだが、思わぬ事態が起きていた。
「この証拠で、婚約破棄は通るだろうか」
審査を恐れた貴族子息の皆様が、断罪を「決行する前に」式典局へ相談に来るようになったのである。かくして開設された婚約破棄事前審査窓口。本日も、自信満々の申請者が列を作る。
「日付が矛盾しています。却下」
「これは証拠ではなくあなたの日記です。却下」
「そもそも原因はあなたの浮気です。窓口が違います。隣の神殿へどうぞ」
文官メルディナ――いまはアシュフォード夫人――と新人リタが窓口で見たのは、断罪志願者たちの呆れた実態と、たった一件の「本物」だった。
『対応要領』シリーズ第二弾。窓口コメディ、のち少しだけ真剣です。単体でもお読みいただけます。