あらすじ
花の都は、美しく整えられた街だった。
四季折々の花が咲き、穏やかな風が通り抜け、人々は静かに日常を営んでいる。
その中で暮らす一人の少女――桜香もまた、その平穏の一部として生きていた。
だがこの世界には、“植魔虫”と呼ばれる存在がいる。
人に寄生し、やがてその身体と意志を奪いながら広がっていく異形の生物。
それに対抗するために組織されたのが、《百日草》。
花の都を守る者たちである。
桜香はその中で、仲間たちと共に訓練に身を投じながら、少しずつ“戦うということ”を知っていく。
刀を手にする意味。
誰かを守るということ。
そして、自分が立っているこの場所の本当の危うさ。
戦いと日常。
平穏と違和感。
その境界は、ゆっくりと曖昧になっていく。
これは、桜香という少女が、花の都で生きる仲間たちと共に歩みながら、“静かな崩れ始め”の中に立ち向かっていく物語。