あらすじ
その日からカメラは僕の盾ではなく、僕が世界に差し出した『証』になった──
戦地で心に深い傷を負った17歳の少年エミールは、心に深い傷を抱えたままヴェネツィアへ辿り着く。
そこで出会った人々との触れ合いの中で見出したこととは……
水の都ヴェネツィアを舞台に描く、喪失と再生の青春譚。
【主な登場人物】
●エミール(本名ルイ・カーン・ダンヴェール)
17歳。本編の主人公。彼の一人称でストーリーが進む。
痩せ気味の中性的な容姿の少年。オッドアイを持つが、クラスメイトに揶揄されたことで自信を無くし、他人の視線を怖がるようになった。繊細な皮肉屋。
●ハリー
22歳。ヴェネツィアでエミールが出会った青年。
喜怒哀楽が激しく、声も体も大きい。自信家で遠慮のない性格。
エミールとは何もかもが正反対。ロッセーリの知り合い。
●ロッセーリ
70歳ぐらいの翁。ヴェネツィアに住んでいる。
ダンヴェール家の執事と旧知の仲で、エミールを数日間預かることを承諾した。
裏の世界を知っているようにも見える謎めいた老人。
●サヴィーヌ
エミールが戦地で出会ったゲリラ兵の少女。18歳。
敵同士でありながらエミールと恋をしたが、とある理由で死亡した。