あらすじ
奈良には「鹿せんべい飛ばし大会」という奇妙な大会がある。
三連覇中の絶対王者は、クラスで浮いた存在の少女・海石榴さん。誰とも群れず、本ばかり読んでいる彼女に、中学三年の成田は密かな恋をしていた。
「俺が勝ったら、一緒に山焼きと花火を見てくれへん?」
恋の告白代わりの宣戦布告。
だが相手は“鹿の女王”と呼ばれる伝説的な強者だった。
若草山の山焼き、冬の花火、奈良公園の鹿たち。
そして百年以上生きると噂される謎の鹿「長老」。
奈良の風景と少し不思議な出来事の中で描かれる、一途でまっすぐな初恋の物語です。