あらすじ
狂気と絶望が支配する、超本格・骨太ダークファンタジー。
――かつて、俺たちのクランは『黄金』のように輝いていた。
絶対の防壁を誇る重戦士ダゴン。
影のように迷宮を駆ける斥候ナイアル。
聡明で慈悲深い天才魔術師ソフィー。
そして、一振りの鋼鉄の剣を握る俺。
互いを信じ、互いのために命を懸け、深淵の迷宮を突き進む――誰もが、その絆は永遠だと信じていた。
あの最悪の「生贄の夜」が訪れるまでは。
神の如き力を得るため、俺を奈落の底へ突き落としたかつての仲間たち。
人間を辞め、『異界の邪神』へと成り果てた裏切り者ども。
だが、俺は死ななかった。
肉体が灰に変わる寸前、右腕に刻まれたのは――呪われた『復讐の紋章』。
かつての真っ直ぐな鋼鉄の剣はもうない。
手にあるのは、折れた刃や迷宮の暗黒鉱石を、ただ怨念だけで強引に鋳潰して固めた歪な鉄の塊。
刃などどこにもない。あるのは、ただひたすらに醜く、ただひたすらに重い、不条理な質量だけだ。
「斬っても無駄なら、肉も骨も、その核さえも、跡形なく粉砕して消し去る」
これは、すべてを失った男が、異形となったかつての仲間たちを、一振りの巨大な『鉄壊槌(アビス・バスター)』でただひたすらに叩き潰し、すり潰していくための地獄の旅路。
不条理な再生能力を誇る神々を、圧倒的な「質量」と「殺意」が蹂躙する。