あらすじ
東京から山形へ転勤した佐伯真昼は、古い木造アパートで一人暮らしを始めた。
帰宅すると味噌汁ができている。
切れたはずの洗剤が補充されている。
閉め忘れたカーテンが、いつの間にか閉まっている。
最初は、疲れているのだと思っていた。
けれど夜になると、天井裏から音がする。
ミシ。
コツ。
そこには、“三浦”という男が住んでいた。
暴力はない。
怒鳴り声もない。
ただ静かに、真昼の生活へ入り込んでくる。
怖い。
気持ち悪い。
なのに、疲れ切った真昼は少しずつその存在に慣れていってしまう。
これは、生活を侵食されていく話。
そして、“誰かがいる生活”へ順応してしまう話。