あらすじ

人間が滅びたあと、世界は「ケモノ」と呼ばれる存在たちの楽園へと姿を変えていた。 かつて穏やかだったその世界は、ある日を境に変質する。ケモノに擬態し、同族を捕食する異形——「バケモノ」の出現。 それにより楽園は崩れ、信頼は疑念へ、日常は生存競争へと変わっていった。 そんな世界で、幼いカイコのケモノ「しい」はクリオネのケモノに擬態したバケモノの「るの」によって家族を食べられてしまう。そんなるのはしいを保護し、「一緒にいよう」と告げる。 それは救いにも、檻にも見える言葉だった。るのは優しく、軽やかで、しぃを決して手放さない。 だがその瞳の奥には、“いつか食べる”という捕食者としての本能が静かに眠っていた。 しいは恐怖と安心の間で揺れながら、るのに縋ることしかできない。 そしてるのもまた、ただの気まぐれなのか、それとも本当に執着なのか分からないまま、しぃを「大切に」し続ける。 これは、 守る者と守られる者の物語ではない。 捕食者と被捕食者が、 “ゆりかご”の中で関係を続けてしまう話。

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カクヨム
カクヨム2026/05/27
  • 現在の作品ゆりかごのなかで