あらすじ

目覚めるたびに、昨日の記憶がない。名門薬師の家に生まれた雪乃は、幼い頃から「体のため」と言われ、毎晩薬湯を飲まされ続けてきた。疑問を持たず、逆らわず、空っぽの人形のように生きる日々。――けれどある朝、知らないはずの名前が唇からこぼれ落ちた。「蓮くん」。その二文字を呼んだ瞬間、理由もなく涙が溢れた。義兄から一方的に婚約を告げられ、選択肢のない人生を歩むはずだった雪乃。しかし導かれるように忍び込んだ古い蔵で、彼女は自分の字で綴られた日記を見つける。そこには「忘れさせられた」記憶の断片が眠っていた。義母が隠す秘密。薬湯の本当の効能。そして、どれだけ記憶を奪われても消えなかった、たった一人の男の存在。記憶を失い続ける少女と、彼女を何度でも見つけ出す青年の、切なくも温かい和風ファンタジーロマンス。「忘れられない」ことが、こんなにも幸せだったなんて――。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/05/27
  • 現在の作品『記憶を消す薬湯を飲まされ続けた私、ある日「忘れられない男」に出会ってしまう~愛した記憶だけが消えないのは、きっとバグじゃない~』