あらすじ

新しい靴、なんと履き心地の良きことか。  試着した段階でもう違ったのだ。軽やかでいて柔らかい。歩いている感覚がなく、ずっと空気に運ばれていくような浮遊感。これまでの凡百なスニーカーとはものが違う。伊能忠敬が履いたら三日で日本の測量が終わるんじゃないかという勢い。気分はとても晴れやかで、散歩も捗る。歩道を進み駅を通り越し、歩く犬猫と並走しながら、国道の車にクラクションを鳴らされて、高速道路をビュンと歩く。いや、怖い、止まりたい。止まりたいのに止まらない。靴が、靴が進みすぎる!

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カクヨム
カクヨム2026/05/27
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