あらすじ

雨の夜、教師・江口桜次郎は、かつての教え子・榛名蛍に呼び出される。京東大学の温室で見つかった死体。その傍らには、片羽だけの蝶の標本が残されていた。それは十三年前、蛍の家族が惨殺された夜にも現場にあったものだった。過去に置き去りにされた少年と、踏み込みきれなかった教師が、もう一度あの夜の真実へ向き合う。 ■登場人物紹介 江口桜次郎 現役社会科教師。かつての教え子・榛名蛍に呼び出され、温室殺人と十三年前の事件に巻き込まれる。 榛名蛍 十三年前の一家惨殺放火事件で唯一生き残った青年。片羽の蝶の標本に、失われた過去の記憶を揺さぶられる。 二階堂壮也 警視庁広報課の警察官。江口の高校時代の同級生で、事件の構図と言葉の違和感を読む。 相沢遼介 京東大学の研究室に所属する院生。雨の夜、温室で遺体となって発見される。 水原佳乃 ミズハラ・バイオテック関係者。榛名蛍の父の研究データと、十三年前の事件に関わる疑惑を持つ女性。 榛名美佐枝 蛍を引き取った叔母。蛍を守ろうとする一方で、彼の過去に関する重大な事実を隠している。 榛名忠 蛍の父。京東大学の植物研究者で、事件直前に研究データをめぐって大学や企業と揉めていた。 榛名灯里 蛍の姉。蝶の標本に関わっていた可能性があり、事件の鍵を握る存在。 柿沼怜司 榛名忠の研究に関わる人物。十三年前の事件と現在の殺人をつなぐ候補として浮上する。

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小説を読もう2026/05/27
  • 現在の作品片翼の蝶 ―江口桜次郎と消えない教え子―