あらすじ
・コバルトノベル大賞一次通過作です。
・某企業主催のファンタジー小説コンクールでは、最終選考に残りました。
<あらすじ>(かなりネタバレを含みます)
唯瑠(ゆいる)、桂覇(けいは)、恋華(れんか)の三人は、おなじ師匠のもと、伎芸を学ぶ仲間どうし。ともに修練の時を過ごすうち、唯瑠と桂覇は、恋華に想いを寄せるようになる。
彼らが十五才のとき、世に出る機会が訪れる。都で、大伎芸大会が開かれるのだ。
出場した唯瑠たちだが、惜しくも優勝を逃してしまう。失意に沈む三人。そこに現れたのは紫苑(しおん)という少年で、興業のうしろだてに
なってくれる貴族を紹介してくれると言う。
都で興業をうつと、二年あまりの間に、唯瑠たちは一躍、名と富を得るようになる。
平穏にみえたある日、恋華のことで、いさかいを起こす唯瑠と桂覇。そして、唯瑠のもとに、師匠であり、育ての親でもあった栄仙の危篤の知らせが届く。
栄仙の喪が明けた夜半、唯瑠は、恋華に告白する。その想いを、恋華はうけいれる。
一方、桂覇は紫苑から、帝の命で伎芸にたずさわる者が弾圧されるという情報を聞く。
恋華のもとに、知らせに走る桂覇。
だが、そのとき恋華は唯瑠とともにいた。
窓からその様子を見た桂覇は、嫉妬のあまり、二人の居場所を密告してしまう。
朝。兵士が来て、唯瑠達はとらわれる。
都を追放された唯瑠は、ひそかに詩作を続けた。しばらくして、放免された恋華が唯瑠のもとにやってくる。
詩作に励む二人。だが、また弾圧の手が及ぶ。やってきた兵に、恋華は一刻の猶予を請う。その兵は承諾し、押し入ろうとする他の兵を峰打ちで倒す。兵は、桂覇だったのだ。
一刻の時を稼ぐため、兵士達と戦う桂覇。
恋華は、完成した詩を、満身創痍の桂覇を抱いて、歌いあげる。
聴きいった兵たちは、去っていく。
詩は『大地の詩』と呼ばれ、世に広まり、後世まで人々に親しまれることとなった。