あらすじ
両親を事故で亡くし、親戚中から見放された11歳の透依(とい)を引き取ってくれたのは、まだ23歳だった叔父の雪成(ゆきなり)だった。
あれから6年。17歳の高校生になった透依は、28歳となった雪成が、自分のために青春も人生もすべて犠牲にしていることに強い罪悪感を抱いていた。
「私がいなくなれば、雪成さんは自由になれる」
裕福な父方の祖父から引き取りの話が舞い込み、透依は家を出る決意をする。雪成もまた、彼女の未来を思って心にもない嘘をつき、ふたりは静かに家族をやめるはずだった。
しかし、この街で古くから続く、物がふわりと浮き上がる〝重力異常現象〟が突如として牙を剥き――。