あらすじ

腐った縁や、ほどけなかった想いが、人の背にキノコとして咲くことがある。 志乃は、その兆しを読む女だ。銀粉瓶と年輪盤を携え、湿気の重い山里を旅しながら、人の業と向き合ってきた。正しく読めれば、必ず救える——それが、彼女の信じるすべてだった。 だが世界は、志乃の読みを待ってくれない。間に合わないことがある。読めないことがある。そして、どれだけ縁が残っていても、ほどけない結び目がある。 縁を切ることしかしない男、時雨と出会い、志乃は初めて知る。救いたいという気持ちが、必ずしも救いにはならないことを。 これは、理想を持った主人公(志乃)が、少しずつそれを手放しながら、それでも読むことをやめない話。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/05/26
  • 現在の作品湿の路