あらすじ

かつて実業団ソフトボールチームで、背番号1を背負っていた瀬名里帆。 日本代表候補に名前が挙がるほどの投手だった彼女は、ある試合で右肩を壊し、夢も居場所も失った。 チームの発表は「本人の調整不足」。 一番近くで異変に気づいていたはずの元バッテリー・神崎美羽は、何も言わなかった。 それから七年。 里帆は海沿いの町のスポーツ用品店で働きながら、ソフトボールから距離を置いて暮らしていた。 そんなある日、元プロ野球選手の黒瀬蒼真に誘われ、地元高校の弱小女子ソフトボール部を見に行くことになる。 そこには、マウンドに立つたびに謝ってばかりいる一年生投手・朝倉芽衣がいた。 「謝らない。今、謝るところじゃない」 里帆の言葉をきっかけに、芽衣は少しずつ変わっていく。 負けることに慣れていたチームも、勝つことを本気で目指し始める。 だが大会を前に、里帆の過去をえぐるような悪意ある噂が広がる。 さらに、夢を語る元チームメイト・神崎美羽が、再び里帆の前に現れて――。 奪われたマウンド。 壊された夢。 それでも、好きだった気持ちまでは奪わせない。 これは、夢を失った元投手が、少女たちの背中を押しながら、もう一度自分の人生に立ち上がる物語。

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小説を読もう2026/05/26
  • 現在の作品奪われたマウンドを、もう一度