あらすじ

椎名詩織、十七歳。地味で平凡な女子高生。 ある雪の朝、通学路で交通事故に遭ったわたしが目を覚ましたのは——豪奢な天蓋付きベッドの中だった。 ここはレーディア帝国、リーレンフェルト侯爵家。ここでのわたしの名前はセレスティア・リーレンフェルト。十六歳、銀髪碧眼、貴族令嬢。 そして——今日まで六回、同じ「冬」で死んでいる。 雪の降る帝都の中央広場、観衆の前で。婚約者である冷酷公爵アルフレッド・ヴァンドール閣下の手によって、わたしは何度も処刑されてきた。理由は分からない。恨まれる覚えもない。けれど七度目のループの始まりに、わたしは前世——日本の女子高生だった頃の記憶を、はじめて取り戻したのだ。 「もう、ただ怯えて死ぬのはやめにしよう」 七度目の冬まで、あと十一か月。わたしは決めた。敵を知らずして攻略はなし。彼がなぜわたしを殺すのか、その理由を探るために——あの冷酷無比な婚約者の言動を、こっそり観察日記に書きためていくことにしたのだ。 ところが。日記をつけはじめて気づいてしまう。 公爵閣下の冷たい視線の奥に、ときどき揺れる感情があること。会話のあと、わたしから視線をそらすときの耳が、ほんのり赤いこと。そして——わたしが他の男性と少しでも話すと、空気が凍るほど機嫌が悪くなること。 ……あれ? この人ほんとうにわたしを殺したい人? これは、六度殺された令嬢が「処刑回避」のために婚約者を観察した結果、なぜかいちばん深い愛にたどり着いてしまう、少し不器用なやり直し恋愛譚。

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小説を読もう2026/05/26
  • 現在の作品七度目の冬、わたしは婚約者を観察日記に書くことにしました』 〜処刑エンドを回避するはずが、冷酷公爵の独占欲がだんだん隠せなくなっています〜