あらすじ
朝起きて母親に怒られ、午前10時に丸男とゲームをして、お昼にそうめんとスイカを食べ、午後は仲間たちと公園で虫取りや水鉄砲に熱中し、夜は花火を見上げる。
高校生の深山にとって、その『8月31日』は、全人類の理想を集めたような完璧な夏休み最終日だった。
「明日から学校か。ずっと今日のままでいいのになぁ」
翌朝、目が覚めると、枕元のカレンダーは再び『8月31日』を指していた。
朝の母親の声、お昼のそうめん、友達との会話、夜空に弾ける花火。すべてが昨日と寸分狂わずに繰り返される。
終わらない夏休み。最初は最高だと思った。しかし、ループが数十回、数百回と繰り返されるうちに、世界は少しずつ、確実に「狂い」を帯び始める。
耳を刺すセミの鳴き声は人間の悲鳴に変わり、見慣れた友達の顔はドロドロと溶け出し、夜空の花火はどす黒い血の塊となって降り注ぐ――。
精神の限界を迎えた深山は、この終わらない絶望から逃れるため、街のハズレにある高い崖から身を投げた。
激しい落下の衝撃の後、目を覚ました深山を待っていたのは……?
あなたは、この日常侵食型ループホラーの結末に、圧倒的な絶望を見る。