あらすじ

夜会の受付嬢リネットの仕事は、来客の入退場を台帳に記録すること。 その夜、王太子の婚約者オフィーリア侯爵令嬢が、義妹を階段から突き落とし、さらに隣国使節と密会したとして断罪された。 けれど、リネットの台帳には残っていなかった。 オフィーリアが会場を出た記録が。 外套の返却記録もない。 馬車の呼び出し記録もない。 退場記録もない。 一方、事件直前に白銀の外套を受け取って外へ出たのは、義妹ロザリーの方だった。 その夜、王太子はリネットに命じる。 「オフィーリアが退場したと書け」 リネットは頷いた。 そして、正確に記録した。 翌朝の裁定で、勝ち誇る王太子の前で、受付嬢は台帳を読み上げる。 受付嬢など、誰も見ていない。 けれど受付嬢は、記録だけは間違えない。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
小説を読もう
小説を読もう2026/05/26
  • 現在の作品【書籍化進行中】夜会の受付嬢は見た。いや、見ていない。