あらすじ
大学生の深山(みやま)は、数年前に両親を凄惨な未解決事件で亡くして以来、古い実家で一人暮らしをしている。
ごく普通の、ありふれた大学生活を送る彼だったが、最近、ひどい偏頭痛と共に「記憶が途切れ途切れになる」という奇妙な症状に悩まされていた。
周囲から向けられるどこか痛々しい同情の目。両親の事件に関するテレビのニュース。
日常の歯車が少しずつ狂い始める中、ある夜、激しい眩暈と共に意識を失った深山が目を覚ますと、食卓にはなぜか「冷めきった二人分のオムライス」が並んでいた。
そしてノートの隅に見つけた、自分の筆跡ではない狂ったような殴り書き。
『お前には、りょうしんがない』
家の中に、自分の知らない「何か」がいる。恐怖に突き動かされた深山は、あの日以来、頑丈な南京錠で閉ざされていた廊下の最奥――両親の遺品が眠る「開かずの間」の鍵を開ける。
そこで彼を待ち受けていた、脳が破裂するほどの絶望とは。
読後の鳥肌が止まらない、狂気と驚愕のサイコホラーミステリー。