あらすじ

定年後、正男は毎朝同じ道を散歩していた。 決まった時間に家を出て、決まった角を曲がり、公園のベンチで少し休む。 それが、正男の一日の輪郭だった。 ある日、いつもとは違う細い道に入った正男は、古い自動販売機を見つける。 そこにあったのは、子どものころに母と飲んだ記憶のある、スモモのジュースだった。 懐かしい味。 甘くて、少し酸っぱい味。 それから正男は、その自販機に通うようになる。 だが、ある朝、自販機はなくなっていた。 もう一度だけ飲みたい。 一度だけでいい。 その思いは、少しずつ正男の足を遠くへ向かわせていく。

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カクヨム
カクヨム2026/05/26
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