あらすじ
18歳の伊織は、アルバイト初日に出会った先輩・柚葉に一目惚れした。
優しくて、
少し不器用で、
「無理しすぎ」とちゃんと気づいてくれる人。
深夜の帰り道。
シフト終わりのファミレス。
毎日のLINE。
恋人未満のまま、
2人は少しずつ、お互いが“特別”になっていった。
そして出会って1年。
伊織は、水族館で柚葉に告白するつもりだった。
――だけど、怖くなった。
失うくらいなら、
曖昧なままの方がいいと思ってしまった。
約束の当日、
伊織は寝坊し、
柚葉との約束を破った。
連絡もできなかった。
1週間後に届いたメッセージにも、
返事を返せないまま。
それから4年。
社会人になった伊織は、
ブロックされていなかったSNSを見つけ、
もう会えないはずだった柚葉にDMを送る。
『久しぶり』
3日後に届いた、
たった4文字の返信。
止まっていた時間が、
静かに、もう一度動き始める。
【登場人物】
伊織(いおり)
18歳でファストフード店のアルバイトを始める。
人に合わせすぎてしまう性格。
「必要とされないこと」が怖い。
アルバイト初日に出会った、1つ年下のトレーナー・柚葉に一目惚れする。
4年後、接客業を経てIT企業へ転職。
⸻
柚葉(ゆずは)
伊織のアルバイト先のトレーナー。
伊織より1つ年下だが、バイト歴は長く面倒見が良い。
柔らかく自然体で、
伊織にだけは弱さを見せることがあった。
「愛されても信じられない」
そんな不安を抱えている。