あらすじ
伊月(いづき)が望んでいたのは、聖翔高校での平穏な生活だった。過去のトラブルから遠く離れた、香川県にあるごく普通の場所。
しかし、危険と執着のオーラをまとった先輩を守ると約束してしまった瞬間から、彼の「普通の高校生」という計画は崩れ去る。
ある事故で記憶を失った伊月が目覚めると、そこはもう自分の知らない世界だった。周囲の人間は、今の彼ではなく「かつての彼」であることを求めてくる。
断片化した記憶の中で自分の人生を再構築しようとする中、彼は気づく。かつて守ると約束したあの少女が、今も影の中から、痛々しいほどの狂信的な愛で見つめ続けていることに。
彼は本当に、どんな約束を交わしたのか?
そしてなぜ彼女は、「これは前にもあったこと」だと主張するのか?
秘密と断片化された記憶のループの中で、伊月は決断を迫られる。過去を取り戻すことに意味はあるのか、それとも、忘れたままにしておいた方がいい約束もあるのだろうか。