あらすじ
南條かなは、銀行に勤めるごく普通のOL。
仕事は真面目に、日々は静かに。
唯一、自分を整える時間が――週に一度の茶道と華道のお稽古だった。
そこで時々顔を合わせるのが、武村ゆうた。
物静かで、愛想がいいわけでもない。
どこにでもいそうな会社員なのに、不思議と印象に残る人。
けれどある雨の夜。
かなとゆうたは、見覚えのない古い屋敷へ迷い込む。
明治か大正くらいに建てられたような佇まいの屋敷。
不思議と部屋が増えたり減ったり。
武村ゆうたに不思議な力が備わったり…
そして二人は知る。
そこが、“失われた想い”を留める場所だということを。
屋敷に足を踏み入れた者は、過去に置き去りにした感情と向き合わされる。
誰にも言えなかった後悔。
叶わなかった願い。
少しずつ距離を縮めていくかなとゆうた。
しかし屋敷には、二人を引き離そうとするような秘密も隠されていて――。
これは、
“普通の毎日”の隣にあった、不思議な屋敷から始まる恋愛ファンタジー。