あらすじ

夫は妹とアメリカへ行った。 「人生を変えたい」 そう言って。 オムツも、 保育園の書類も、 夜泣きも、 全部、日本に置いたまま。 --- 「お兄ちゃんは海外向きだよ」 妹は笑う。 「日本が合わないだけ」 その言葉を信じて、 夫は“未来”へ旅立った。 私と子どもを残して。 --- 実家の狭い部屋。 母が子どもを寝かしつける声を聞きながら、 私は単語帳を開く。 眠い。 しんどい。 泣きたい。 でも、 明日のミルク代みたいに、 現実は待ってくれない。 --- 海の向こうでは、 兄妹が夢を語る。 自由な人生。 海外で成功する自分。 “本当の才能”。 でもその頃、 私は日本で、 黙ってリスニングを聞いていた。 洗濯物を畳みながら。 子どもを抱きながら。 現実を生きながら。 --- やがて夫は帰ってきた。 夢に敗れて。 英語にも、 人生にも、 自分自身にも向き合えないまま。 そんな彼に、 私は静かに言う。 > 「TOEIC900点って、 > 日本でも取れるんだね」 責めるためじゃない。 ただ、 それが現実だった。 --- 遠くへ行った人より、 逃げなかった人の方が、 前へ進めることもある。 人生は、 国じゃ変わらない。 毎日をどう生きたかで、 少しずつ変わっていく。

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小説を読もう2026/05/26
  • 現在の作品『育休中の夫が妹と渡米しました』 ~TOEIC900点は、日本でも取れます~