あらすじ
高校一年の夏休み。
坂本龍馬は、誰にも知られてはいけなかった”あの秘密”をクラスメイトに知られた。
浴びせられる嫌悪。
壊れていく人間関係。
そして不登校。
部屋へ閉じこもったまま、気づけば二年という時間が過ぎていた。
その間、龍馬は世界の音を少しずつ、確かに忘れていった。
そんなある日。
目を覚ました龍馬は、見知らぬ森の中の家にいた。
そこは、魔法と魔獣が存在する異世界――リアベルの森。
自分を助けたのは、銀髪の少女・メイ。
どこか大切なものを隠すような、不思議な瞳を持つ彼女との出会いが、龍馬の止まっていた時間を、静かに動かし始めた。
風の音。
焚き火の温もり。
誰かと囲む食卓。
二年間、感じることすら忘れていたものが、ここにはあった。
だがこの世界には、古代文明の遺産、魔獣、そして”転移者”にまつわる秘密が眠っていた。
そしてその秘密は、龍馬自身の存在と、深く絡み合っていた。
世界に拒絶された少年は、果たして――もう一度、誰かの隣に立てるのだろうか。