あらすじ

舞台は愛媛県松中市宇万高原町。 石鎚山系の山懐に抱かれた、人口三百人に満たない小さな山間の集落。 令和6年の秋、地元猟友会の老猟師が夜明け前の林道で、これまで見たことのない大型の獣と遭遇する。 犬より大きく、背筋が伸び、足が長く、灰褐色の毛並みを持つその動物は、一瞬ヘッドライトの光の中に浮かび上がり、藪の中へ消えた。 老猟師の証言が地元に広まると、人々はある名前を口にし始めた。 ニホンオオカミ。 明治三十八年、奈良県で捕獲された個体を最後に絶滅が確認されて以来、百二十年近く公式には存在しないとされてきた動物の名を。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/05/25
  • 現在の作品オオカミの遠吠え