あらすじ
柊 理沙(ひいらぎ りさ)、高校一年生。
化学・生物・物理・数学、あらゆる理系知識を武器に世界を観察し続ける少女。人の嘘も感情も行動も、彼女にとってはすべて「化学反応」にすぎない――そう思っていた。
名門・聖凜学園に特待生として入学した理沙は、入学初日、学校一の優等生が謎の症状で倒れる場面に居合わせる。医師でも教師でも気づかなかった「毒」の痕跡を、理沙だけが見つけてしまった。
これは偶然の事故か、それとも誰かの意図的な犯行か。
調査を進める理沙の前に現れる、謎めいた男子生徒・神代 奏(かみしろ かなで)。飄々として底が見えない彼は言う。
「面白いね、きみ。化学式で人の心まで解析できると思ってるの?」
完璧な学校の、完璧な生徒たちが、一人ずつ壊れていく。その裏に隠された「毒」の正体とは――。
毒にも薬にもなるのは、物質だけじゃない。
言葉も、視線も、期待も、愛情も。
すべては、使い方と量次第だ。
理系女子の青春は、思いがけず化学反応を起こし始める。