あらすじ
その世界では人類と魔族の戦争が途方もない期間続いていた。
そんな中、魔王を討ち取り、戦争を終結させたのは勇者【ノルバ・スタークス】。
人類は勇者ノルバを讃え、その名は歴史に刻まれた。
しかしノルバは魔王討伐後からパタリと世界中どこにも顔を見せなくなり、世間には名前だけが広まっていた。
彼はどこに行き、何をしているのか。
ノルバは王より生涯生活に困る事がない程の金と豪邸を与えられ、そこで暮らしていた。
生活の全ては使用人が行い、一日中遊んで過ごす事が出来る環境。
しかしそれは誰もが憧れる暮らし――などではなかった。
表向きの理由は勇者への褒美。裏の理由、それは勇者を外に出さない為の処置。魔王を倒す程の力が自身に向く事を恐れた王による迫害だった。
何不自由ない暮らし。だが真の自由もない。
ノルバは王の思惑には気付きつつも人々のを想い、敷地内から出る事はなかった。
そんな生活を16年。あまりにも長い月日はノルバの心を蝕んだ。
何を思い、何の為に生きているのか。
死んだ方がマシとすら思える生活だったが、ノルバを迫害した王の急死により、そんな生活は突如として終わりを告げる。
新王の名の元、齢35で自由を得たノルバ。
全てを持ちながら、全てを失った元勇者の第2の人生が幕を開ける。
主要人物(若干のネタバレ含む)
※ノルバ:元勇者。自由を得たのち、冒険者となる。その腕には【契約の腕輪】という魔具が付いている。【雷】を操る。
※フュー:獣人の奴隷。ノルバによって助け出されれた幼い少女。
※リッカ:王国兵士。ノルバの王に対する不遜な態度に激高し、戦いを挑むが返り討ちに合う。それもあってかノルバを毛嫌いしている。
※シャナ:数人しかないプラチナランクの冒険者。【炎】を操る。
※アーリシア:王立研究所の職員でシャナの幼馴染。エルノの弟子。
※エルノ:ノルバの元パーティーメンバーの魔法使い。