あらすじ

合鍵を差し出された夜、私は笑って断った。

「重くない?」

本当は嬉しかった。
彼の生活に入れることが、泣きたいほど嬉しかった。

けれど、愛されるほど怖くなる。
大事にされるほど、失う日のことを考えてしまう。

だから私は、平気なふりをした。
重くない女のふりをした。
寂しいとも、会いたいとも言えなかった。

その三日後。
私は彼の転勤を、本人ではなく職場の人から聞く。

大阪へ行く彼。
受け取れなかった合鍵。
言えなかった本音。

このまま物分かりのいい顔で見送れば、きっと彼は本当に遠くなる。

「行かないで」とは言えない。
でも、「別れたくない」は、言わなきゃいけない。

愛されるのが怖かった大人の女性が、
差し出された鍵と想いを、もう一度受け取るまでの
切なくて温かい、すれ違い再生ラブストーリー。

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アルファポリス
アルファポリス2026/05/24
  • 現在の作品合鍵を断った夜、彼は転勤を決めた