あらすじ
カリビア王国――
黄金の髪を持つ王族によって統治される、海上孤島の大国。
その王国には、“白き異端”と蔑まれる第3王女がいた。
名はヴィリアナイト アウスバッハ。
純白の髪を持つ彼女は、国王シェイカンと、王宮中から嫌悪されていた愛人女性との間に生まれた娘だった。母はかつて王を惑わせ国を乱した女として憎まれ、死後なお「呪われた女」として語られている。その血を継ぐヴィタリアもまた、王族から疎まれ続けていた。
やがて王国は、敵対関係にあるヴァントニオ王国との和平のため、ヴィリアナイトを政略結婚の道具として差し出そうとする。
自由も尊厳もない未来を拒んだヴィタリアは、夜の王都で出会った一人の青年騎士に告げる。
「私を、この国から逃がしてください」
王女の願いを受けた青年は、亡命計画を開始する。
必要なのは信用できる協力者、にも悟られぬ逃亡経路。
さらに、最寄りの国家ですら3日の航海を要する孤立国家からの脱出は、命懸けの挑戦だった。
やがて二人は、金にがめつい貴族、タンザナイトを仲間に引き入れ、王国地下に眠る隠し街を拠点として亡命計画を進めていく。
これは、国に捨てられた白髪の王女が、自らの人生を取り戻すための亡命譚。
そして、仲間達が巨大な王国へと挑む反逆の物語である。