あらすじ

「君なら、分かってくれる」 夫はいつも、そう言った。 その一言を、私は四年余り、信じ続けてきた。 侯爵夫人エマ。 病弱な義妹のため、茶会の隣席を譲り、観劇の約束は三度延ばされた。 夫の優しさを疑う理由はないと、自分に言い聞かせて。 ある夜、書斎の文箱の底で、私は三通の書状を見つけてしまう。 神殿から、私宛て。 四年余りの間、誰にも開かれぬまま、私を待っていた書状だった。 封蝋には、銀の月の紋章があった。 私が嫁いだ朝から、誰にも気づかれぬ場所で、何かが守られていた。 そして、私が屋敷を去った翌朝から、その何かは静かに崩れ始める。 四年余り、私が本当に支えていたものは、何だったのか。

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小説を読もう2026/05/24
  • 現在の作品義妹の病を癒していたのは、私でした 〜離縁の翌日から、奇跡は止まりました〜