あらすじ
女の子が苦手で、誰とも深く関われなかった高校生・氷室燈也(ひむろトウヤ)は、初めて自分に近づいてくれた少女、暁依織(あかつきイオリ)に恋をした。
勇気を振り絞った告白に、依織は笑って答える。
「うれしい。よろしくね、燈也くん」
しかし、その直後に彼女は死んだ。
事故として処理されたその死には、説明のつかない異常が残されていた。
彼女の姿だけが監視カメラから消えた数秒間。
そして、依織が死の直前に見ていた〈何か〉。
葬儀の日、棺の前で花束を握る燈也の手に、誰にも見えない青い炎が灯る。
それは、選ばれなかった現実を焼く、静かで冷たい火だった。