あらすじ
控え投手の藤沢航は、昼休みの屋上で、放送部の相沢美波から妙な質問をされる。
「告白ってさ、何球目くらいで投げるものだと思う?」
美波には告白したい相手がいるらしい。けれど、航はその相手を聞けない。なぜなら、航自身がずっと美波のことを好きだったからだ。
夏の大会前、航は練習試合で初めて先発を任される。決め手のない投手と言われながらも、航は逃げずに投げ続け、試合は最終回へ。二アウト満塁、勝敗を分ける一球を前に、放送席のマイクから美波の声が漏れる。
「……二十七球目」
それは、以前の会話の答えだった。
美波の不器用な告白を受け取った航は、最後の一球を投げ切り、試合をサヨナラ勝ちへ導く。
夕方のグラウンド。今度は航が、自分の言葉で美波に返事をする。
投げるのも、打つのも、告白も少し下手な二人が、二十七球目から始める青春恋愛短編。