あらすじ
――徳川信康を救えなかったという、生涯最大の後悔。
一度は征夷大将軍にまで上り詰め、全てを成し遂げたはずの徳川家康。しかし、老兵として最後の眠りについた瞬間、視界は崩れ――気づけば天正七年、あの「最悪の日」へと逆戻りしていた。
織田信長からの無理難題。徳川を守るために、誰かを犠牲にしなければならない「暗黙の了解」。
一度目の人生では抗えなかった悲劇を前に、天下人の経験と覇気を纏った家康が、孤独な反撃を開始する。
「時を稼げ。この家康、二度は間違えぬ」
だが、家康は知らなかった。
救おうとしている息子・信康もまた、一度目の記憶を持って逆行していたことを。
父の天下を邪魔すまいと「正しい死」を受け入れようとする信康は、天下人の威厳を纏って現れた家康を見て、最悪の誤解を抱く。
(父上は、既に私を切り捨てる決断をされたのか……)
織田信長への絶対的な恐怖に震える酒井忠次。
主君の異変に気づきながらも、己の職務を全うせんとする石川数正。
救いたい父と、死に急ぐ息子。
すれ違う親子の想いと、未来の知識が、戦国の歴史を根底からひっくり返す!
老獪なる家康の、命がけの歴史逆転劇が今、幕を開ける――。
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