あらすじ
【ヤンデレ美少年吸血鬼×冷徹な兄×身を捧げる巨漢従者、血の三角関係】
──兄上。僕、最高の「怪物」になってみせましたよ。
平氏一門を海の底へ沈めた源氏の天才武将・源九郎義経。
味方さえも戦慄させる彼の「暗夜の奇奇襲(夜襲)」の真実──それは、彼が夜しか生きられない【真祖の吸血鬼】だからだった。
義経が欲するものは、ただ一つ。
幼き日に自分の黒髪に「桜の簪(かんざし)」を挿してくれた異母兄・源頼朝の愛。
兄の清廉な国を汚さぬよう、戦場で敵の返り血を浴びることで渇きを凌ぐ義経と、
狂いそうな主(あるじ)のために、無償で己の首筋を差し出し続ける巨大な家臣・武蔵坊弁慶。
しかし、平氏滅亡の夜、鎌倉の頼朝から届いたのは冷徹な「拒絶」の書状だった。
『源氏の国に、夜の怪物は不要なり』
激しい雨の中、義経の瞳が真紅に燃え上がる。
違う、兄上が僕を嫌うわけがない。悪い大人たちが兄上を騙しているんだ。
だったら──僕を拒む鎌倉(この国)を、全部僕の奴隷(眷属)にしてから、あなたに本当の『血の契約』を捧げにいきますね。
歴史のファクトの裏に隠された、あまりにも切なく、あまりにも狂おしい「純愛の歴史ダークファンタジー」。
──さあ、僕の髪を撫ねて、その冷たい指を僕の喉元に這わせて……兄上。