あらすじ
「指示、聞いてなかったんじゃないです。脳内のカオリさんに話しかけました?」
嵐山カオリ、35歳。
中堅のプライドとそこそこのキャリア。
そして人並みの常識を持つ彼女の前に現れたのは、新入社員の皮を被った【特級呪霊】山岡匠海(20歳)だった。
「低気圧でチャリのペダルが重い」という理由での絶妙な5分遅刻は当たり前。
超重要クライアントへのメールの件名は「シクヨロです!」。
注意すれば「声の波長がメンタルに有害」と人事部に駆け込み、定時になればチームがどれだけ大炎上していようが「無下限の結界」を張ってジャストで帰宅する。
悪気は1ミリもない。
反省の色は透明。
常識という名の呪術が一切通用しない最強の20歳を前に、カオリの胃薬(特級薬物)の消費量は限界突破!
「彼を『人間』だと思うから腹が立つ。あれは動く巨大な障害物(あるいは喋る猫)だ――」
これは、最後まで1ミリも成長せず尖り散らかすZ世代の呪霊と、彼を祓うことを諦め、やがて社畜の向こう側の「悟り(神の領域)」へと至る35歳ベテラン社員の、血と涙と爆笑のオフィス・バトル・コメディ?
「カオリさん、最近僕のママみたいっすね!」
「……(微笑みながら、そっと退職届を懐に忍ばせる)」
最後まで絶対に更生しない物語。