あらすじ

もし世界がたった五分前に出来たものだとしても、世界は変わらず回り続けるだろう。 だが、もし世界から「五分よりも前」が消え去ったとしたら、同じく世界は回り続けられるのだろうか。 人の選択によって無数に枝分かれした世界は膨れ上がり、自らを圧迫し、人知れず限界を迎えようとしていた。 世界は既に、増え過ぎた可能性を保存できなくなっていた。 ある日男は、自らの家で自分自身と邂逅する。自分とは、少しだけ違う「自分」と。 「俺は……もう耐えられない。この役目はお前に譲る。悪いな。」 「自分」はそう言うと男の眼前で命を絶ち、跡形も無く消え去った。 男はその日から、世界をーーいや、確かにそこにある人生をーー喪い続けることになる。 世界を守る為に「自分」を削除し続けることで。

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カクヨム
カクヨム2026/05/22
  • 現在の作品神の鎌、あるいは選ばれなかった男について