あらすじ
神域。
たまゆらと魂の調べが交錯する神々の斎庭。
幼い二人の邂逅は、後に国を揺るがす物語の起点となる。
だが彼女たちはまだそれを知らない。
神々の欠片──精霊たちと交感する少女・瀬織は、
“たまゆら”と呼ばれる存在を感受する力ゆえに、
常に孤独だった。
ある日、
その静謐な神域に、
太陽のように明るい少女・莉緒が現れる。
見えるはずのないものを“見てしまう”少女。
魂の調べが瀬織と同質の少女。
この出会いが、二人の運命を決定的に変える。
邂逅の翌朝、莉緒は約束の場所へ全力で駆ける。
瀬織の「たからもの」である雪うさぎの神使・イセポとの邂逅は、
三つの魂を静かに結びつけた。
だが、静謐なはずの神域に“悪意”が侵入する。
幼い二人は初めて“世界の影”に触れ、
莉緒は守れなかった悔しさに涙し、
瀬織は初めて“同志”を得た歓喜に震える。
この日、
幼い莉緒の胸に芽生えたのは、
後に彼女を導く“義”という名の力だった。
これは、
魂が触れ合った瞬間から始まる、
幼き志士たちの紡ぐ救国伝奇の序章である。