あらすじ

崖を掘り抜いて造られた、土窟の村。 そこでは、人々は外へ出なければ生きていけなかった。 食糧、薬草、毛皮、骨。 村の中では手に入らないものを持ち帰るため、狩人たちは命を懸けて外の地へ踏み出す。 その先頭に立つ者は、開路《かいろ》と呼ばれる。 若き開路、ケル。 声を失った彼は、言葉の代わりに手信号と短い文字で仲間を導いていた。 だがある日、森の奥から現れた獣によって、ケルは開路として外へ踏み出す時を迎える。 音を呑む森。 沈みゆく沼。 人の知らない獣たちが潜む、境の外。 村を生かすため、ケルは親友のロアンとともに、誰も戻らなかった道へ踏み出す。 美しい自然は、優しくない。 一歩の判断が、生死を分ける。 これは、声なき開路と仲間たちが、未知の生態圏を越えていく生存の記録。

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カクヨム
カクヨム2026/05/22
  • 現在の作品声なき開路