あらすじ
「お前が犯人だ」
その推理が完成した瞬間、
世界は“辻褄”を合わせ始める。
証拠。
記憶。
人格。
過去。
すべてが書き換わり、
名指しされた人間は、
本当に犯人へ変わってしまうのだ。
元警視庁分析官・久瀬黎司は、
推理によって現実が改変される異常現象に気づいた唯一の男だった。
だが周囲の誰も、その変化に気づかない。
犯人は最初から犯人だった。
証拠は最初から存在した。
世界は常に、そうだったことになる。
真実へ近づくほど、
現実は壊れていく。
それでも探偵は、推理をやめられない。
これは、
“犯人”という概念そのものへ辿り着くまでの、
異常推理録。