あらすじ
傲慢な兄姉たちから見下され、孤独に生きてきたガルムス王国の爪弾き王女・アイン。
彼女が泥沼の王宮から這い上がり、本物の〝自由〟を掴むために行った命がけの国禁魔術——それが〝勇者召喚〟だった。
狙うは、不遇な私に心を寄せてくれる、扱いやすくて勇敢な救世主。
完璧な計画だったはずなのに、魔法陣から現れたのは、極上の美貌の裏に冷酷な牙を隠した男【烏間黒斗(からすま・くろと)】。
挨拶代わりに護身用のナイフを奪われ、首筋へ刃を突きつけられる最悪の邂逅。
生物としての生存本能が警鐘を鳴らすほどの異常な手慣れ方に、アインは戦慄する——(この男、絶対に普通の人間じゃない……っ!)。
おまけに言葉の通じない王族たちの目の前で、アインは必死に「勇者様は料理が絶品だと仰っています!」と、冷や汗混じりの偽りの通訳を押し通す羽目に。
——こんな奴、絶対に好きになるわけがない!
——次こそは必ず〝本物〟を召喚して送り返してやる!
互いの腹の内をすべて見透かしながらも、元の世界への帰還と王宮の打破を目的とした、冷徹な『共犯関係』を結んだ二人。
アインは彼に【リヒト】という光の名を与え、最悪のバディとして歩み出すが、それは前世【姫神桜】の記憶から繋がる特大の因縁へのカウントダウンだった。
元暗殺者と召喚魔術の天才だが冷徹な王女の、騙し合いから始まる一筋縄ではいかない異世界セカンドライフ!