あらすじ

1932年、フランスで学んだ19歳の娘グエン・ティ・フウ・ランは、ベトナム最後の皇帝バオダイの一目惚れにより、ナムフォン皇后となった。 だが、王宮で彼女を待っていたのは、愛ではなく、姑ドアン・ホイ皇太后との終わりなき権力闘争だった。帝国の儀礼、夫の逃亡、革命の嵐。それでも彼女は、五人の子どもたちを育て、フランス知識人として帝制の終焉を冷静に見届け、最後はフランスの古城で、一人、静かに逝った。 溥儀が帝国に飲み込まれた男だとすれば、ナムフォンは帝国を観察し続けた女だ。権力ではなく理性を選び、帝国よりも子どもたちを愛した女の、波瀾の生涯。 墓碑銘にはこう刻まれた——Le Sud ne s’éteint jamais。南の光は、消えない。

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小説を読もう2026/05/22
  • 現在の作品ナムフォン皇后——王朝の終焉を見つめた女