あらすじ

――ぼくは結局のところ、   終わらせることしか出来ないんだ。 ぼくは破壊しか行わない。 ぼくは破綻しか齎さない。 ぼくは破滅しか与えない。 真っ赤な死神は、憂うでもなく、 悲嘆するでもなく、そんなことを言う。 これは、様々な人間たちの、 アリの巣のように入り組んだ物語だ。 その中で問いかけられる、 正義とはなにか、悪とはなにか。 白と黒をはっきりさせないといけない、 そんな潔癖症な時代で、 少年少女たちは、 それなりの人生を歩んでいた。 思春期というものが、 往々にしてそうであるように、 誰もが特別な存在になりたいのだ。 誰もが、自分だけのものが欲しいのだ。 しかしそれは自身が強く想うような、 心から願うような“特別”ではないのかもしれない。 彼らや彼女らが求めるものは、 必ずしも正しく叶うとは限らない。 絶望も、失望も、悲哀も、 寂寞も恐怖も、その死すら、 同じくらいの価値を持つ“特別”なのだから――。 そんな健全でいびつな日常の中で、 イレギュラーがこの世界に紛れ込んでくる。 それらは、この世界の均衡を揺るがすものだ。 全貌の見えない、謎多き組織、エデンの目的とは。 その“先天的な脅威”と呼ばれた、『潜在者』とは。 後天的に能力を得た、 不完全な可能性――『ダーウィンズ・バグ』とは。 この世界になんの影響を与え、動かすのか。 そしてその潜在者たちが覚醒し、目覚めたとき。 あるいはダーウィンズ・バグたちが、 自らこの世界の均衡を崩そうとしたとき。 真っ赤な死神が、姿を現す。 人間でも、潜在者でも、 ましてダーウィンズ・バグでもない。 そのあいまいな存在を人はこう呼んだ。 ファニー・マーダー、と。 彼女の手は、 光あふれる救いか、それとも地獄への手招きか。 永久島が挑む、 ニアミステリー&新セカイ系&新伝奇、開幕。

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カクヨム
カクヨム2026/05/22
  • 現在の作品ファニー・マーダーの理想論