あらすじ
神崎怜菜の瞳は、美しかった。
――だからこそ、目を逸らしたくなった。
新入生代表・神崎怜菜。
誰もが目を奪われるほど綺麗な彼女は、ときどき不思議な目をしていた。
まるで、自分ではない“誰か”を見ているような。
岩倉優雨は、そんな彼女に導かれるように《万物研究会》へ足を踏み入れる。
そこは、哲学、共感覚、存在論、幽体離脱―― 生徒たちが“不可解”を自由に研究する非公認組織だった。
皐月小夜子。
朝山妃那美。
そして、神崎怜菜。
放課後の研究会で積み重なっていく違和感は、やがて世界そのものへと繋がっていく。
誰かに見られている感覚。
説明のつかない視線。
そして、神崎怜菜だけが知っている“何か”。
これは、世界の境界に触れてしまった少年少女たちの、少しだけ異常な青春の記録。