あらすじ

山の長として古き掟を守り続ける荒金。 時代は移り、人々は山を捨て、金や機械や幻術のような“新しい力”へと群がっていった。 荒金の弟もまた、山奥で掘り当てた黄金を元手に、都会で奇妙な魔術――株――に溺れていく。 しかし荒金は、ただ静かに山に残った。 山の理は変わらず、伝統はまだ息をしている。 若い根黒と音無に、荒金は古の罠を教える。 それはただ、巨大な足跡を山に刻むだけの、あまりにも簡素なモノだった。 人間はその足跡を追い、闇へと吸い込まれていく。 好奇心という名の、甘く愚かな罠に導かれながら。 山を捨てた者も、山に残った者も―― どちらの世界でも、伝統は静かに失われつつある。 それでも荒金は、山の奥でただひとつの理を守り続けるのであった。

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カクヨム
カクヨム2026/05/21
  • 現在の作品あちらでも、伝統は失われつつあるようです。