あらすじ
福井・鯖江。
父から受け継いだ眼鏡店で、朝倉遥は静かに暮らしている。
職人気質で不器用。
他人と深く関わることを避けながら、
生地を削り、磨き、ただひたすらに技術を磨き続けてきた。。
そんな遥が、ある雨の夜に拾ったのは、道端で倒れていた一人の女性。
配信者として活動する浅倉紡は、
旅先で荷物を失い、スマートフォンも壊し、行き場をなくしていた。
読みの同じ「あさくら」という奇妙な縁から、
紡は荷物が見つかるまでの数日間、遥の家へ身を寄せることになる。
デジタルの世界に生きる紡と、
手仕事の世界で静かに時間を積み重ねる遥。
正反対の二人は、
雨の多い町と、古い眼鏡工房の匂いの中で、
少しずつ互いの孤独へ触れていく。