あらすじ
エルフも勇者も帰ってこない。転生者キヨスケが至ったのはダンジョンの代わりになぜか『因習村』が乱立する致死率十割超えの最悪な異世界だった。
しかし、生前はホラーが好きだったキヨスケだけが、死亡フラグを見抜き、命からがら生還することができた。だが、そんな彼の精神も徐々にやつれていく。
「こんな異世界、誰が転生させろと言った!」
そんな彼がパーティのガイドとして雇われるも「触るな、聞くな、入るな」と慎重すぎる態度を無能と断じられ、追放されてしまう。
悔しさと絶望の雨の中、怪異の生首から逃げる彼の前に現れたのは、聖女リンゴ。「誰にだって居場所はあるものです」と微笑む、白い衣装の少女。
──だが、彼女には誰にも言えない『もう一つの顔』があった。
「もっとわたしが、人を殺すのを見て」
殺人聖女〈ラゼン〉。聖女リンゴが「覚えていない」もう一人の自分。
これは、ホラーの知識しか持たない無能転生者と、自分の殺人衝動を直視できない聖女、表のリンゴと裏のラゼン、それぞれと別々の契約を交わした男の、最終絶叫生存計画。
化け物には、化け物をぶつけろ。